上布田宿(読み)かみふだしゆく

日本歴史地名大系 「上布田宿」の解説

上布田宿
かみふだしゆく

[現在地名]調布市布田一丁目・同三―五丁目・調布ヶ丘ちようふがおか一丁目・同四丁目・小島町こじまちよう三丁目・染地そめち一丁目・多摩川たまがわ六―七丁目・上布田町、神奈川県川崎市多摩区上布田・布田

下布田宿の西にあり、南は東流する多摩川を隔てて中野島なかのしま村・すげ(現多摩区)、北は深大寺じんだいじ村。甲州道中が東西に通り、国領こくりよう宿・下布田宿・上布田宿・下石原しもいしわら宿・上石原宿で構成される同道中布田五宿の中心。田園簿には上布田町とあり、田一三九石余・畑九三石余、幕府領と旗本久保田(窪田)(八王子千人頭)知行地。ほかに幕府領代官野村彦大夫へ納める野銭永一八〇文があった。旧高旧領取調帳では幕府領。検地は延宝六年(一六七八)に行われ、田方一町六反余・畑方三九町余。多摩川南岸にある新田は享保一八年(一七三三)に検地が行われ、高八石余・畑二町三反余。多摩川縁の新畑四町六反余は延享二年(一七四五)に検地を受けた。うち二町八反余はその後川欠となって一町八反余のみ残った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の上布田宿の言及

【布田】より

…10世紀に成立した《和名類聚抄》に見える爾布田郷の地ともいわれている。江戸時代,甲州道中の上石原,下石原,上布田,下布田,国領の各宿と,上布田宿加宿の小島分村を合わせて布田五宿といった。江戸時代前期の《武蔵田園簿》ではこれらがすべて町として記されているが,1702年(元禄15)の郷帳では村となっており,1834年(天保5)の郷帳では上石原が宿とされ他は村になっている。…

※「上布田宿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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