下侍塚古墳(読み)しもさむらいづかこふん

日本歴史地名大系 「下侍塚古墳」の解説

下侍塚古墳
しもさむらいづかこふん

[現在地名]湯津上村湯津上

上侍塚古墳北方約七〇〇メートル、国道二九四号の東に接し南面して所在する古墳時代中期の前方後方墳墳丘には赤松が植えられており優美な姿を保つ。国指定史跡。上侍塚古墳とともに江戸時代に発掘が行われ、副葬品として鏡・直刀・土師器(高坏・鉢)壺形土器などが出土。昭和五〇年(一九七五)には周湟の範囲確認の調査が行われている。墳丘長八四メートル、後方部幅四八メートル・高さ九・四メートル、前方部幅三六メートル・高さ五メートル、周湟は楯形に全周し幅は九―一五メートル。墳丘の平面形は一二メートルを単位として規則性のある設計である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の下侍塚古墳の言及

【発掘】より

…しかし,発掘調査とみなされるすべての行為が,この3種類の形をとる情報をことごとく回収することを意図し,実行されるものとは限らない。
[発掘調査の前史]
 日本における発掘調査の嚆矢(こうし)としてよく取り上げられるものに,徳川光圀による1692年(元禄5)の下野国那須郡(現,栃木県那須郡)の上車塚(上侍塚古墳)と下車塚(下侍塚古墳)の発掘がある。光圀はその付近で発見された那須国造碑の報告(1687)に触発され,両古墳を那須国造の墓とみて,墓誌の発見によってその人名を確認することを目ざし,家臣に両古墳の発掘を命じた。…

※「下侍塚古墳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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