日本歴史地名大系 「下北方古墳群」の解説
下北方古墳群
しもきたかたこふんぐん
[現在地名]宮崎市下北方町
大淀川が南に大きく湾曲する左岸の丘陵上に立地する。昭和一四年（一九三九）宮崎市下北方古墳として前方後円墳四基と円墳一二基が県の史跡に指定されたが、現在は前方後円墳三基と円墳八基が残る。また古墳群内には九基の地下式横穴墓もある。前方後円墳の築造は丘陵頂部に立地する一号墳から開始される。全長一一三メートル、前方部二段・後円部三段の築成で、葺石をもつ。円筒埴輪列が確認され、南九州地域では珍しい形象埴輪も出土している。五世紀末から六世紀初頭の築造と考えられる。続いて丘陵裾部に六号墳・五号墳と築造される。六号墳は全長六八メートル、後円部径三六・五メートル、前方部幅三〇メートル。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報