下沓(読み)シトウズ

デジタル大辞泉 「下沓」の意味・読み・例文・類語

しとうず〔したうづ〕【×沓/×襪】

《「したぐつ」の音変化》古代以来、くつをはくときに用いる布帛ふはく製の履物礼服らいふくにはにしき朝服には平絹を用いた。

した‐うず〔‐うづ〕【下×沓/×襪】

しとうず

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「下沓」の意味・読み・例文・類語

した‐ぐつ【下沓・襪】

  1. 〘 名詞 〙
  2. (くつ)の下に用いる布帛製のはきもの。→しとうず
    1. [初出の実例]「妻問ふと 我に遣(おこ)せし 彼方(をちかた)の 二綾(ふたあや)裏沓(したぐつ) 飛ぶ鳥の 飛鳥男が 長雨(ながめ)(い)み」(出典万葉集(8C後)一六・三七九一)
  3. 地面の上でじかにはく靴。屋内用にはく上靴(うわぐつ)に対して、屋外用の靴をいう。下履(したばき)

しとうずしたうづ【下沓・襪】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「したぐつ」の変化した語 ) 束帯の時などに、沓の下に用いる布帛製のはきもの。礼服(らいふく)には錦、朝服には平絹で作る。指の股はない。
    1. 下沓〈和漢三才図会〉
      下沓〈和漢三才図会〉
    2. [初出の実例]「秋のよのなもあるものをしたうづをあげしほづきのにしにゆくらむ」(出典:躬恒集(924頃))

したうずしたうづ【下沓】

  1. 〘 名詞 〙しとうず(下沓)

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