下神殿村(読み)しもこうどのむら

日本歴史地名大系 「下神殿村」の解説

下神殿村
しもこうどのむら

[現在地名]伊集院町下神殿

麦生田むぎうだ村の北、上神殿村の西に位置し、標高一五〇―一六〇メートルの丘陵に立地する。地元では「しもこどん」ともいう。野田のだ川が西流し、流域平地が形成されている。集落の大半は北部丘陵の裾にある。

〔中世〕

薩摩国建久図田帳に伊集院のうちとして「下神殿十六町 万得」とみえ、大隅正八幡宮(現鹿児島神宮)の万得領であった。鎌倉時代後期と推定される薩摩伊集院分造宇佐宮用途支配注文(島津家文書)によれば、下神殿は豊前宇佐宮造営用途四三疋・人夫食料米九斗一合を賦課されている。嘉元四年(一三〇六)三月一二日、上神殿次郎太郎祐継(迎祐)と伊集院郡司時継(迎念)とが相論していた伊集院内下神殿内の平田ひらた五反と迫田さこた三反の田ほかの買得地について和与が成立したが、伊集院郡司職を父迎念から継いだ宗継はこれを反故としたため、祐継は再び訴え、文保二年(一三一八)三月一二日祐継の訴えを認める裁決が出された(「鎮西下知状」島津家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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