下立杭村(読み)しもたちくいむら

日本歴史地名大系 「下立杭村」の解説

下立杭村
しもたちくいむら

[現在地名]篠山市今田町下立杭 

木津こつ村の東に位置し、東に虚空蔵こくぞう山がある。中ほどを四斗谷しとだに川が南流し、南北路を南東に折れると三本さんぼん峠に至る。摂津住吉神社の神領を示す梅の標木が立杭と称されたことに由来する地名という。日本六古窯の一つ丹波立杭焼の発祥の地で、その起源は鎌倉期にさかのぼるとされるが、文禄三年(一五九四)八上やかみ城主の前田氏が立杭焼の風呂敷惣太郎に豊後守一成と号することを許し、陶器の祖として風呂敷ふろしき神社(現陶器神社)祭神として祀ったという。承応二年(一六五三)検地に伴い小野原おのばら村から分離し、元禄九年(一六九六)立杭村が上立杭村・下立杭村に分立し(兵庫県史)、寛政一〇年(一七九八)下立杭村から釜屋かまや村が分れ、さらに慶応三年(一八六七)に下立杭村から東荘ひがししよう分が割かれたという(今田町史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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