下腿三頭筋(読み)かたいさんとうきん

百科事典マイペディア 「下腿三頭筋」の意味・わかりやすい解説

下腿三頭筋【かたいさんとうきん】

下腿後面にあって〈ふくらはぎ〉をつくる筋肉。腓腹(ひふく)筋とひらめ筋からなり,前者は2頭で大腿骨下部から,後者は1頭で下腿骨後面から起こり,計3頭なのでこの名がある。ふくらはぎのふくらみをつくる。下方両者合してアキレス腱(けん)となり踵(しょう)骨につく。足の強力な屈筋で,足を床に押しつけ,爪(つま)立ち,また歩行走行跳躍に際して踏みきることに役立つ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「下腿三頭筋」の意味・わかりやすい解説

下腿三頭筋
かたいさんとうきん
triceps muscle of calf

腓腹筋ヒラメ筋の2筋によって構成される下腿後部 (ふくらはぎ) の筋肉。起始部は腓腹筋が2頭になっているため全部で3頭となるが,下端は単一の踵骨腱 (アキレス腱) となって踵骨についている。

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世界大百科事典(旧版)内の下腿三頭筋の言及

【アキレス腱】より

…正式には踵骨腱(しようこつけん)tendo calcaneusという。本体は下腿三頭筋の停止腱で,踵骨に付着している。下腿三頭筋は,ふくらはぎの膨らみを作る筋で,したがってアキレス腱とともに,下腿の後面で皮膚の上からよく触れることができる。…

【足∥肢】より

…内側面には,6個の内転筋があって,大腿を内側に向かって引きつける。下腿では,前面に足や足指の伸筋群があり,後面にその拮抗筋として下腿三頭筋など6個の屈筋がある。下腿三頭筋は,表層の腓腹筋と深層のひらめ筋とからなり,ふくらはぎのふくらみをつくる。…

【筋肉】より

…赤筋は反対に,細胞質のなかは筋原繊維に乏しく,収縮は緩慢であるが疲労しにくい。ヒトでは,姿勢の保持に関係する筋肉や下腿三頭筋のひらめ筋は赤筋の代表的なもので,また腓腹筋は白筋の代表的なものである。
[筋肉と再生]
 横紋筋にしても平滑筋にしても,原則として生後は分裂によってその数が増えることはない。…

※「下腿三頭筋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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