不活化ワクチン(読み)フカツカワクチン

デジタル大辞泉 「不活化ワクチン」の意味・読み・例文・類語

ふかつか‐ワクチン〔フクワツクワ‐〕【不活化ワクチン】

ワクチンうち抗原となるウイルス細菌などの微生物不活化し、毒性を弱めたもの。免疫の持続期間が短いため、一定間隔をおいて数回接種が必要となる。日本脳炎インフルエンザB型肝炎などのワクチンが相当する。死菌ワクチン。→生ワクチン

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「不活化ワクチン」の解説

不活化ワクチン

ウイルスや細菌などの病原体薬品処理するなどして、感染能力や病原性を失わせて作るワクチンのこと。病原体の培養を繰り返すなどして生かしたまま病原性を弱めて作る生ワクチンと並ぶ代表的なワクチンである。接種後に体内で病原体が増殖する生ワクチンに比べ、免疫力の低い人に接種してもリスクが低い反面、生み出される免疫力は弱いため、より多い回数の接種を行う必要がある。

(2021-1-14)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の不活化ワクチンの言及

【予防接種】より

…感染源対策や感染経路対策と並んで伝染病の流行を予防する方法の一つで,人または家畜に免疫を獲得させるためにワクチンなどをあらかじめ接種することをいう。ワクチンには,弱毒化した病原体を生きたまま(これを生ワクチンという),あるいは病原体を不活化したり(これを死菌ワクチンまたは不活化ワクチンという),病原体の産生した毒素を不活化したもの(これをトキソイドという)があり,これを注射,経口的内服などの方法で接種し,人工的に免疫を与える。獲得した免疫の接続性の点では生ワクチンが長期間にわたり,すぐれているが,副作用が強かったり,接種された人の体内で,感染力の強い元の病原菌に変性することがある。…

※「不活化ワクチン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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