中多久村(読み)なかたくむら

日本歴史地名大系 「中多久村」の解説

中多久村
なかたくむら

[現在地名]多久多久町たくまち 撰分えりぶん山崎やまさき石州分せきしゆうぶんみやうら

多久盆地の西寄りにあり、東は山崎山、西は横峰よこみね山山頂を境とし、南は郭内東の原こうないひがしのはる・多久町、北は小侍こざむらい村と隣接する。村の真中を北から南へ流れる中通なかどおし川は、東北の山犬原やまいぬばる山に発する山犬原川、北からの小侍川、西船にしふな山を源とし津留つる(現鶴)を経由する郷篠ごうしの川を併せて、山崎で二瀬ふたせ川となり牛津川に注ぐ。東西に山を負って南北に長い耕地は、早くから水害常襲地帯で、住家は小高い丘陵台地に点在

慶長絵図に「上多久・中多久・下多久・別府・納所」と記されている。ここに中多久村の「高 二千四百二十四石四斗」が記されるが、のちに記録される同村とは比較にならぬほどの広範囲の地帯を含んでいたらしく、その領域比定は困難である。

丹邱邑誌」には古地名として「中多久庄」がみえ、「中多久村・下鶴村・小侍村・高木河内村」が記されているが、慶長絵図では小侍村は「上多久ノ内」となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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