中川清兵衛(読み)なかがわ せいべえ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中川清兵衛」の解説

中川清兵衛 なかがわ-せいべえ

1848-1916 明治時代の醸造技術者。
弘化(こうか)5年1月15日生まれ。ドイツビール醸造の理論と技術をまなぶ。明治8年開拓使にはいり,札幌麦酒(ビール)醸造場の開設にかかわり,工場設計などもおこなう。のち払い下げ先の札幌麦酒に勤務し,サッポロビールの育ての親となった。大正5年4月2日死去。69歳。越後(えちご)(新潟県)出身

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の中川清兵衛の言及

【ビール】より

…工場規模での生産は1869年(明治2)アメリカ人W.コープランドにより横浜で,72年に渋谷庄三郎により大阪で,76年に北海道開拓使により札幌(官営)で開始された。もっぱら外人技師に頼った時代にあって,中川清兵衛はドイツで学んだ醸造技術を開拓使醸造所で発揮し,日本人ビール醸造技師の開祖といえる。明治10年代には各地に群小のビール会社ができたが,ほとんど家内工業的なもので永続しなかった。…

※「中川清兵衛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android