中新田城跡(読み)なかにいだじようあと

日本歴史地名大系 「中新田城跡」の解説

中新田城跡
なかにいだじようあと

[現在地名]中新田町 北町

中新田の中心町並北端、鳴瀬なるせ川によって形成された沖積地上にある。堀・土塁の一部が残存するのみで、大部分が市街化されているため詳細は不明だが、城地は現在の瑞雲ずいうん寺周辺から東へ延びていたと思われる。周囲よりわずかに高いが高低の変化はほとんどないため、一辺一〇〇メートル前後の中心郭を堀で囲み、その外側に東西三〇〇メートル、南北二五〇メートルの郭が配置され、この外郭もかなり広い堀で囲まれていたと思われる。また中世末期には城下町的なものも形成され、町場をも取込んだ城郭構造となっていたと思われる。「性山公治家記録」天正五年(一五七七)五月一五日条によれば、大崎氏は「子孫綿々トシテ加美郡中新田城・玉造郡名生城等ニ住居セラル」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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