先手(読み)サキテ

デジタル大辞泉の解説

さき‐て【先手】

本陣の前に位置する部隊。また、一番先に進む部隊。先陣先鋒(せんぽう)。
行列や供揃(ともぞろ)えなどの先頭をつとめる者。
柱引(はしらび)き

せん‐て【先手】

他より先に始めること。また、先回りして自分の立場を有利にすること。「先手を取る」⇔後手(ごて)
囲碁・将棋の用語。
㋐先に着手すること。また、その人。先番。⇔後手
㋑相手が応手しなければならない局面で、好所に先んじて打つこと。⇔後手

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大辞林 第三版の解説

さきて【先手】

先頭を進む軍隊。先陣。先鋒。
和船の帆柱を起こしたり倒したりするとき、船首・船尾へ引く綱。はしらびき。

せんて【先手】

碁・将棋などで、先に着手する人。先番。
相手の機先を制して、物事を先に行うこと。 「 -を取る」
今後起こるべき事態に備えて、あらかじめ講じておく対策。 「 -を打っておく」
先に立って戦う軍勢。
▽⇔ 後手

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

さき‐て【先手】

〘名〙
① 陣立で、本陣の前にある部隊。また、先頭を進む部隊。先陣。先鋒(せんぽう)。さき。
嘉吉記(1459‐67頃)享徳三年「一方の先手と頼切たる勝元逐電の上は、今夜の征伐は止にけり」
② 行列などの先頭をつとめる者。先頭を行く供人。
※俳諧・西鶴大句数(1677)一「行龝や道せばからぬ一里塚 三人ならびに先手の者ども」
③ 江戸時代、将軍護衛の役。
※随筆・胆大小心録(1808)一〇八「大田蜀山子、今はおさきての御旗本にめされし也とぞ」
④ 船具。和船帆柱を起こしたり、倒したりするとき、船首船尾へ引く。柱引。〔和漢船用集(1766)〕

せん‐しゅ【先手】

〘名〙
① 人より先に手を付けること。せんて。
② 先陣。さきて。せんて。〔蘇軾‐送周正孺知東川詩〕
③ 囲碁、将棋などで相手より先に打ち始める方。また、主導権を握ること。せん。せんて。〔耶律楚材‐過済南和香山居士詩〕

せん‐て【先手】

〘名〙
① 事を行なうのに他の人の先を越すこと。他の人より先に行なうこと。また、相手より先に攻撃すること。
※天草版金句集(1593)「タイリャク モノワ xenteuo(センテヲ) スル モノガ カツゾ」
② 先頭に立って戦うこと。また、その軍勢。先陣。
※上杉家文書‐年未詳(室町)七月一七日・太田道誉資正書状「御越山可為何比候哉、先手之御取扱に極候」
③ はじめのもの。最初のほうのもの。
※和英語林集成(初版)(1867)「アツラエモノヲ sente(センテ)カラ ジュンニ ヤル」
④ 囲碁や将棋で、二人の対局者のうち先に着手する人。〔運歩色葉(1548)〕
⑤ 囲碁や将棋で、攻めの主導権を得ること。また、その着手。
※太閤記(1625)二一「将棊の上手は〈略〉或せんて、或しかけなどの宜しき行出来ぬれば」

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