中空重力ダム(読み)ちゅうくうじゅうりょくダム

  • hollow gravity dam

百科事典マイペディアの解説

I字形,II字形の水平断面をもつコンクリートダムで,内部に空洞をもつ。ダムの重量とダムの上流側の斜面にのる水の重量で水圧をささえる。イタリアで発達した形式で,日本では1957年に完成した静岡の井川ダムがある。
→関連項目ダム

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

重力ダムの内部に空洞を設けたコンクリートダム。重力ダムと比べコンクリート量を節約できるが、施工が複雑になる。2011年版ダム年鑑(日本ダム協会)によると、日本には13の中空重力ダムがあり、高さが100メートルを超えるダムが二つある。日本最初の中空重力ダムは1957年(昭和32)に竣工した静岡県大井川の井川ダム(高さ103.6メートル)である。日本でもっとも高い中空重力ダムは井川ダムの上流に1962年につくられた高さ125メートルの畑薙(はたなぎ)第一ダムである。

[鮏川 登]


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世界大百科事典内の中空重力ダムの言及

【ダム】より

… 終戦とともに荒廃した国土の復興を目的として,50年に〈国土総合開発法〉が制定され,災害の防除,電力の開発,食糧の増産が計られることとなったが,その一環として52年〈電源開発促進法〉が生まれ,以後電力源として発電専用の大ダムが多数つくられた。ダムの形式もこのころから多様化し,日本最初の表面遮水壁型ロックフィルダムとして53年に石淵ダムが,同じく日本最初の中空重力ダムとして57年に井川ダム,アーチダムとして55年に上椎葉ダムが完成した。さらに56年に完成した佐久間ダムでは画期的な大型機械をアメリカから輸入して建設にあたり,大型機械による最新の施工技術を確立,その後多数の100m級の大ダムがつくられていった。…

※「中空重力ダム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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