中院通冬(読み)なかのいん・みちふゆ

朝日日本歴史人物事典 「中院通冬」の解説

中院通冬

没年貞治2/正平18.閏1.25(1363.3.11)
生年正和4(1315)
南北朝期の公卿。父は内大臣通顕,母は白拍子明一。正和5(1316)年叙爵。元徳2(1330)年参議。正慶1/元弘2(1332)年権中納言。暦応2/延元4(1339)年に淳和院別当,翌年従二位,奨学院別当,権大納言歴任康永1/興国3(1342)年正二位,氏長者となり,貞和5/正平4(1349)年大納言に任ぜられる。貞治2/正平18年閏1月24日,従一位に昇り,翌日没。南北両朝の間を移り,三条公忠の『後愚昧記』に「進退不落居」と評された。揃ってはいないが,建武3/延元1(1336)年から貞和5/正平4年におよぶ,南北朝期の動きがうかがえる日記『中院一品記』がある。

(相馬万里子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中院通冬」の解説

中院通冬 なかのいん-みちふゆ

1315-1363 鎌倉-南北朝時代の公卿(くぎょう)。
正和(しょうわ)4年生まれ。中院通顕(みちあき)の子。元徳2年参議となり,のち権(ごんの)中納言,権大納言を歴任する。康永元=興国3年氏長者,貞和(じょうわ)5=正平(しょうへい)4年大納言。従一位。貞治(じょうじ)2=正平18年閏(うるう)1月25日死去。49歳。日記に「通冬卿記(中院一品(いっぽん)記)」。

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