丸ボイラー(読み)まるぼいらー

日本大百科全書(ニッポニカ) 「丸ボイラー」の意味・わかりやすい解説

丸ボイラー
まるぼいらー

太い円筒形のボイラー。円筒を縦にし下部焚き口をつけた立て型ボイラーと、円筒を横にした横型とがある。太い円筒内に水を入れ、その中に炉筒を入れ、炉筒内に設けた火格子上で石炭を燃焼させるようになっている。横型で炉筒が1本のものをコルニッシュボイラーCornish boilerといい、2本のものをランカシャーボイラーLancashire boilerという。燃焼ガスは炉筒からいったん外に出るが逆流し、ボイラー胴の外部を暖めてから煙突に行くようになっている。ボイラー胴の直径は1~3メートル程度で蒸気圧も低いが構造が簡単なうえ、点検、掃除が容易、寿命も長いので工場用として小規模のものに使用されている。

[中山秀太郎]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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