久世通章(読み)クゼ ミチフミ

20世紀日本人名事典 「久世通章」の解説

久世 通章
クゼ ミチフミ

明治〜昭和期の有職家,政治家,子爵 蹴鞠保存会会長;貴院議員。



生年
安政6年7月16日(1859年)

没年
昭和14(1939)年4月14日

経歴
参議久世通煕の子。慶応2年(1866年)加冠昇殿となり従五位上に叙される。明治8年父の死に伴って家督を相続し、16年殿掌に任ぜられ、次いで17年には子爵となった。有職故実・古儀典礼の調査に従事し、山科言縄から公家装束を伝授された。また蹴鞠の復興伝承・普及に力を尽くし、同好の士を募って実技を行い、20年には明治天皇の天覧に浴した。39年には蹴鞠保存会を設立し、会長に就任。他方では貴族院議員も務めた。昭和8年には衣紋講習会の調査事務を嘱託され、宮内省図書寮の臨時有職調査でも講演を行っている。13年に隠居著書に「有職衣紋写真図解」「蹴鞠」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「久世通章」の解説

久世通章 くぜ-みちふみ

1859-1939 明治-昭和時代前期の有職(ゆうそく)家。
安政6年7月16日生まれ。参議久世通煕(みちさと)の子。明治8年家督相続,16年殿掌(でんしょう),17年子爵。山科言縄(ときなお)から公家装束を伝授される。39年蹴鞠(けまり)保存会を設立して会長となり,実技の伝承につとめた。貴族院議員。昭和14年4月14日死去。81歳。著作に「有職衣紋写真図解」「蹴鞠」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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