20世紀日本人名事典 「久和ひとみ」の解説
久和 ひとみ
クワ ヒトミ
昭和・平成期のキャスター
- 生年
- 昭和35(1960)年9月25日
- 没年
- 平成13(2001)年3月1日
- 出生地
- 東京都武蔵野市
- 学歴〔年〕
- 早稲田大学政経学部政治学科〔昭和59年〕卒
- 経歴
- 父が米軍横田基地に勤め、母がニュースを見るのが好きだったことから小学生の頃から基地問題、公害問題に興味を持ち、ニュース・キャスターに憧れる。大学在学中には菅直人事務所に出入りし、選挙戦を実地に経験。昭和59年テレビ朝日の深夜番組「CNNデイウォッチ」にフリー契約、同年4月からキャスターを務めた。さらに「ANNニュースライナー」でCNNコーナーを担当。61年1月のスペース・シャトル爆発事故の時には冷静な番組さばきで朝までリアルタイムの報道を続け、キャスターとしての評価を定着させた。また、相撲好きを生かして雑誌「大相撲」に連載記事を担当するほか「軍縮問題資料」などで硬派な論も積極的に展開。平成元年4月より「テレポート」(TBS系)、2年4月〜8年3月「ニュースの森」キャスター。8〜10年2月米国コロンビア大学東アジア研究所客員研究員として、国際関係論、ジャーナリズム論、日米問題などを研究、論文「米国でのセクシャル・ハラスメント事件に見る日本企業の危機管理」を同研究所に提出した。11年10月「TXNニュースアイ」キャスター。著書に「まわしをはずしたお相撲さん」「結婚までに話し合っておくべき15章」「わたしはニュースキャスター」があり、新聞・雑誌でのエッセイ・対談も多数。13年3月子宮癌のため死亡。死後、病床で自ら綴った闘病記「絶筆」が出版される。14年母や友人たちにより、留学を目指す女性ジャーナリストへの奨学金制度“久和ひとみスカラシップ”が設立された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報