久崎村(読み)くざきむら

日本歴史地名大系 「久崎村」の解説

久崎村
くざきむら

[現在地名]上月町久崎

円光寺えんこうじ村の南、千種ちくさ川とその支流佐用川の合流点の沖積地に立地する。慶長国絵図に九崎村とみえる。江戸時代の領主の変遷は上月村に同じ。正保郷帳では田方一二六石余・畠方一四一石余。その後家内けない村を分離し、元禄郷帳では高一六三石余。天保郷帳では高一九四石余。千種川舟運は元和元年(一六一五)当村に高瀬舟が通じたとされる(「高瀬舟数定」間嶋家文書など)。当村は水陸交通の要衝に位置し、佐用郡内の宇根うね大日山おおびやま西新宿にししんじゆく米田よねだ小山こやま(現南光町)山脇やまわき真盛さねもり(現佐用町)など諸村から年貢米、木材・薪炭などが当村舟着場(河岸)に運ばれ津出しされ、赤穂へ運ばれた(延宝七年「津出し道法等書上」同文書)。舟着場には御蔵が置かれ、また江戸後期には三日月藩の指定問屋が置かれて安志藩領村々が困惑した(慶応三年「安志藩大垣内組大庄屋諸役控帳」石堂家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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