朝日日本歴史人物事典 「久須美疎安」の解説
久須美疎安
生年:寛永13(1636)
江戸中期の茶人。千宗旦の弟子藤村庸軒の女婿。名は小兵衛。洗竹庵,鷯巣などと号した。京都上京新在家の人。のち鴨東の岡崎に住し,石河自安,京極高広(安智)らと共に岡崎三隠士と呼ばれた。茶を宗旦,庸軒に学んだので,宗旦門下ともされる。元禄14(1701)年,庸軒による宗旦からの聞き書きを主とした『茶話指月集』を板行。茶の湯の逸話集としては比較的早い成立。庸軒の茶道具を彷彿させる手作りの茶碗,茶杓などが残るが,数は少ない。<参考文献>村井康彦『利休七哲宗旦四天王』
(谷端昭夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報