九品仏(読み)クホンブツ

デジタル大辞泉 「九品仏」の意味・読み・例文・類語

くほん‐ぶつ【九品仏】

9体の阿弥陀仏

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「九品仏」の意味・読み・例文・類語

くほん‐ぶつ【九品仏】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 仏語。九品(九種類の衆生)に対応する九体の阿彌陀仏
      1. [初出の実例]「九品仏でも十念はやはりなを」(出典:俳諧・広原海(1703)一五)
    2. くほんぶつまいり(九品仏参)」の略。
      1. [初出の実例]「九品仏こしをかけると糸をやめ」(出典:雑俳・柳多留‐六(1771))
  2. [ 2 ] 東京都世田谷区奥沢にある九品山唯在念仏院浄真寺の通称。延宝六年(一六七八珂碩建立。九体の阿彌陀如来坐像が安置されているところからこの名が生まれた。現在は、一帯をさす呼称として駅名などになっている。
    1. [初出の実例]「九品仏(クホンブツ)歩行(かち)にてえゆかず、まづしき者は念仏講一口はづし」(出典浮世草子・好色染下地(1691)三)

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