乞食を三日すれば忘れられぬ(読み)こじきをみっかすればわすれられぬ

精選版 日本国語大辞典 の解説

こじき【乞食】 を 三日(みっか)すれば忘(わす)れられぬ

  1. 気楽な乞食生活の味をおぼえたらやめられない。人に頼る怠惰性癖はなかなかぬけにくいこと、また、習慣は恐ろしいことのたとえ。
    1. [初出の実例]「ほんの譬にいふ通り。乞食三日すると忘られぬと。勘当許されて家へ戻って其気づまり」(出典:浄瑠璃・糸桜本町育(1777)四)

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ことわざを知る辞典 の解説

乞食を三日すれば忘れられぬ

気楽な乞食暮らしに一度なじむと、なかなか抜け出せず、たとえやめても容易に忘れられない。世間の目からどう見られようと、働かずに気ままに過ごす生活は捨てがたいものがある。また、自由で気楽な生活が忘れがたいことのたとえにもいう。

[使用例] 「乞食を三日すれば忘れられん――というが、まさに正真体験だ」「そうだ、この趣味がわかると全く、人間並み生活などはばからしくて出来るものではない」[中里介山大菩薩峠|1913~41]

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