溶液紡糸の一つ.適当な溶媒に溶解した繊維形成高分子材料を紡糸口金から射出し,溶媒を蒸発させ,凝固した繊維を得る紡糸方法.アセテートの紡糸に通常用いられ,その他アクリル系,ポリ(ビニルアルコール)系,ポリ(塩化ビニル)系などにも用いられる.紡糸速度はかなり速く,数百 m min-1 である.糸の断面は亜鈴形や,まゆ形になることが多い.乾式紡糸では溶剤の回収効率がきわめて重要となる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…フィラメントからアセトンが蒸発することにより,固化して繊維となる。この紡糸法はセルロースアセテートのそれと似ており,乾式紡糸法と呼ばれる。引張強さは3.4gf/デニール,切断伸度は18%である。…
…綿,羊毛,麻などの短い繊維を平行に並べて撚り(より)をかけて糸を作ることは紡績という。紡糸法には,溶融紡糸melt spinning,湿式紡糸wet spinningおよび乾式紡糸dry spinningがある。ここでは湿式紡糸と乾式紡糸について述べるが,合成高分子に多用される溶融紡糸については,その項目を参照されたい。…
※「乾式紡糸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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