二万石用水(読み)にまんごくようすい

日本歴史地名大系 「二万石用水」の解説

二万石用水
にまんごくようすい

庄川水系最大の用水で、庄川左岸の現福野町を中心に庄川しようがわ町・井波いなみ町・砺波となみ市を灌漑する。開削時期は不明だが、野尻口のじりぐち用水・岩屋口いわやぐち用水の二つを合せて二万石用水とよんだ。野尻口用水は野尻川の流路にあたり、岩屋口用水はその西方を並行して流下する。明暦元年(一六五五)の江高は野尻口用水が二〇ヵ村で一万二二九石、岩屋口用水は二四ヵ村で六千四石(庄川水当所々覚書「三代又兵衛日記」川合家文書)、寛文一〇年(一六七〇)に新開地約一千四〇〇石と野尻口用水の分流であるろつ村口そんぐち用水の江高一千二八六石を加えて二万石用水とよばれた(「諸留覚書」同文書など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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