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二元的所得税 にげんてきしょとくぜい two‐tier income tax

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知恵蔵2015の解説

二元的所得税

所得を資産性所得と勤労所得との2つに分離した上で、資産性所得に比例税率を、勤労所得に累進税率をかける所得税のこと。デンマークニールセンによって提唱され、1980年代半ばから90年代初頭にかけてデンマーク、ノルウェースウェーデンフィンランドといった北欧諸国で導入された。資産性所得に比例税率というと、一見、資産性所得の課税が軽くされているように見える。しかし、租税特別措置などを整理することで資産性所得の課税ベースを拡大し、勤労所得よりも低い税率をかけることで、資産の海外への逃避を回避する意図も盛り込まれている。ただ、租税の公平という観点からすると同じ所得額であれば、資産性所得のほうが勤労所得よりも担税力があると考えるのが原則である。そのため、二元的所得税を導入している北欧諸国では、その人が所有している資産を合算して累進税率で課税する純資産税、つまり富裕税が課税されていることも忘れてはならない。

(神野直彦 東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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