二字(読み)にじ

精選版 日本国語大辞典 「二字」の意味・読み・例文・類語

に‐じ【二字】

〘名〙
① 二つの文字
古事記(712)上「亦の名は天之忍許呂別(あめのおしころわけ)〈許呂二字音を以ゐる〉」 〔経典釈文‐毛詩音義上・周南
② (漢字二字を用いることが多いところから) 実名。名乗り。主君名簿(みょうぶ)をささげる時にいう語。
根来要書‐上・建久四年(1193)九月二三日・八条院庁下文「彼祖父遠重法師只可寺恩之由、出押書二字之間、一旦雖此職、依殺生禁断之制、即又被改定畢」
口伝鈔(1331)中「そのとき修行者ふところよりつま硯をとりいだして二字をかきてささぐ。鎮西の聖光坊これなり」

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デジタル大辞泉 「二字」の意味・読み・例文・類語

に‐じ【二字】

文字ふたつ。ふたつの文字。
人名はふつう漢字2字であることから》実名。名乗り。
「―を僧正に奉りて命いけにけり」〈十訓抄・四〉
武士は実名を名乗るところから》武士の身分
「―を蒙った者をいつまでなぶらうぞ」〈虎明狂・昆布売

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