二宮城跡(読み)にのみやじようあと

日本歴史地名大系 「二宮城跡」の解説

二宮城跡
にのみやじようあと

[現在地名]あきる野市二宮

室町期の城跡で、武蔵守護代を勤めた大石氏が居城とした。大石系図(伊藤家文書)によれば、大石氏の初代信重が延文元年(一三五六)五月武蔵国入間いるま・多摩両郡内で一三郷を給され、同国目代職に補せられ、八月に二宮に移住したという。この二宮が当地とされる。深大じんだい(現調布市)の住僧長弁の文集「私案抄」に正長二年(一四二九)二月と四月の「二宮道伯」初七日忌と七七日忌の諷誦文が収録され、二宮道伯は文中に石公道伯ともあって大石氏であり、大石氏の当主が二宮城を居城としていたことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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