精選版 日本国語大辞典 「御屋敷」の意味・読み・例文・類語 お‐やしき【御屋敷】 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )① 武家屋敷。[初出の実例]「お屋敷(シキ)へもの、上方へもの、源之助の絵斗買て上るよ」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)前)「なんだか武家地(オヤシキ)のよふな所まで往ったけれど」(出典:人情本・春色梅児誉美(1832‐33)初)② 奉公人や出入りの職人などが、その主家または出入り先の家を称する語。[初出の実例]「お屋しきさまの御用が追追重りまして」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)二)③ 「おやしきもの(御屋敷者)」の略。[初出の実例]「学者の足下、藩中(オヤシキ)の貴殿、侠者(きゃん)のおみさん」(出典:洒落本・道中粋語録(1779‐80頃)序) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本歴史地名大系 「御屋敷」の解説 御屋敷おやしき 長野県:上水内郡信州新町上条村御屋敷[現在地名]信州新町上条国道一九〇号の北にあって、東西一七〇メートル、南北一三〇メートルのほぼ矩形の一画をなす。西に太田(おおた)川の渓谷、東は自然の窪地を人為をもって堀とし、北に山を負い、南は犀(さい)川の断崖に臨んでいる。この地方の土豪香坂氏が文安(一四四四―四九)の頃居館を構えたというが、御屋敷の西北から昭和一〇年(一九三五)おびただしい数の五輪塔及び宝篋印塔や古瀬戸の蔵骨器と経石が出土し、宝篋印塔には嘉慶三年(一三八九)と銘のあるものがあって、居館の築造は更にさかのぼる(長野県史蹟名勝天然紀念物調査報告)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報