二宮神社(読み)にのみやじんじや

日本歴史地名大系 「二宮神社」の解説

二宮神社
にのみやじんじや

[現在地名]船橋市三山五丁目

旧千葉郡三山みやま(御山村とも)に鎮座。旧郷社。祭神は速須佐之男命・稲田比売命・大国主命・藤原時平。明治四二年(一九〇九)若宮八幡阿波あわ八幡の二社を合祀(神社明細帳)。三山明神・二宮明神とよばれた。明神の名称は香取明神によるともいわれる(下総国旧事考)別当寺神宮じんぐう(新義真言宗)。創建年代は未詳であるが、「延喜式」神名帳に記す千葉郡二座の一つ「寒川サムカハ神社」に比定する説もある。祭神の時平が菅原道真の政敵であったことから、天神の氏子は参拝しなかったと伝える。


二宮神社
にのみやじんじや

[現在地名]新居町中之郷

中之郷なかのごう東部、浜名湖を見下ろす小高い丘陵上に鎮座。旧郷社。祭神は大己貴命で、「延喜式」神名帳に載る浜名郡五座のうち「大神オホムワノ々社」に比定される(「遠江国風土記伝」など)。はじめ大神おおみわ神社(太神神社とも)といわれていたが、長徳元年(九九五)三月、一羽の山鳥が大和より錦の袋に入った多くの曲玉(勾玉)をくわえて飛来したので、これを神体とし、社名も太和やまと(大和)大明神に改め、俗に飛神とびがみ様と称したと伝える。永正年間(一五〇四―二一)中山生心による社殿新造の折、京都吉田家より二宮の神号を与えられたという(明治二八年「社寺関係書類」新居町役場所蔵文書)


二宮神社
にのみやじんじや

[現在地名]東広島市志和町奥屋

奥屋おくや北部の山麓に鎮座。祭神はもと国常立尊など八神であったが、のち応神天皇など六神を合祀。旧村社。奥屋・かんむり七条椛坂しちじようかぶさか別府べふの総鎮守であった。

大同二年(八〇七)坂上田村麻呂勧請と伝える。天文一二年(一五四三)五月一五日付の毛利隆元・天野元政・吉川元春・小早川隆景らの再興棟札を残すというが(西志和村誌)、毛利隆元以外は年代的に矛盾する。「芸藩通志」は、大同二年八月坂上田村麻呂が造宮したという棟札があると記し、「大同の棟札に、鷺森、多賀、厳島、二宮大明神とあり、天文の棟札、及び鳥居の額は、厳島二宮と書す、按に、近江の多賀、伊弉諾尊を祭る、此社、多賀と、厳島の三神を祭る、故にしか称するにや、或は厳島の第二宮とするにや、また堀村の社を大宮と称すれば、これに対していふか」と記す。


二宮神社
にくうじんじや

[現在地名]佐和田町二宮 下馬坂

二宮の東方の石田いしだ川左岸台地上の下馬坂げばさかにある。祭神の玉島姫命は父を順徳上皇、母を右衛門督局という(佐渡神社誌)。旧郷社。近世は二宮大明神と称された。佐渡国の二宮の系譜を引く神社と思われる。「佐渡国寺社境内案内帳」によると、氏子は二宮村・市野沢いちのさわ村・石田村・上矢馳かみやばせ村とある。慶長一九年(一六一四)の棟札では、社家は市野沢村近藤源兵衛、戸内とのうちは二宮村の森谷新助、御子は石田村の氏将監がつとめている。文化元年(一八〇四)の社領納帳(森谷山城氏蔵)では、社領米は二宮村から四石五斗余、市野沢村から一石六斗余、石田村から二石四斗余が納められた。


二宮神社
にのみやじんじや

[現在地名]あきる野市二宮

二宮集落の西方台地に鎮座。武蔵国内第二の宮であることから二宮神社という。祭神は国常立尊。旧郷社。神号は小河おがわ大明神ともいい、多西たさい郡小河郷の鎮守であった。建暦三年(一二一三)九月一日源親広は小川直高と一族二宮忠久との二宮神社地頭職をめぐる相論を裁許し、小川直高を二宮神社の地主職に補任し、「二宮神官・百姓等」に報じた(「源親広下文写」川上忠塞一流家譜)


二宮神社
にのみやじんじや

[現在地名]成田市松崎

県立成田西陵高校の近くに鎮座。祭神は経津主命。延享三年(一七四六)の寺社差出帳(松崎区有文書)に正一位二宮埴生にのみやはぶ大明神とあり、古代埴生郡の二宮であったという。創建年代は不詳だが、古記録に斉衡三年(八五六)神職外記なる人物が相続するとある(「八生村誌」成田山霊光館蔵)。近世までは松崎まんざき大竹おおだけ宝田たからだ下福田しもふくだ・上福田五村の総鎮守で、五ヵ村の地を「和名抄」に記載される埴生郡玉作たまつくり郷に比定する説もあり、同郷の鎮守として創建されたとも考えられる。


二宮神社
にのみやじんじや

[現在地名]神辺町八尋

八尋やひろの小高い山の南麓にある。祭神大倭根子彦太瓊尊(孝霊天皇)・鈿女命・吉備津彦命。旧村社。江戸時代には二宮大明神と称し、「福山志料」に「祭神吉備津彦命生土神、棟札ニ水野美作守源勝慶造立」と記す。「水野記」によると、古くは社領七〇貫、社人一六人で社殿も整えられていたが、杉原盛重が当地の領主だったとき二五貫に削減され、さらに毛利元康が社領すべてを没収、天文三年(一五三四)火災に遭ったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

事典・日本の観光資源 「二宮神社」の解説

二宮神社

(東京都あきる野市)
東京の名湧水57選」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

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