二町目村(読み)にちようめむら

日本歴史地名大系 「二町目村」の解説

二町目村
にちようめむら

[現在地名]八潮市二丁目にちようめ中央ちゆうおう・八潮

古利根川(中川)右岸の沖積地に位置し、村名は条里地名にちなむという。南は川崎かわさき村・木曾根きぞね村。近世には二丁目村とも記されたが、明治維新に二町目村と統一し、明治二二年(一八八九)の町村制の施行に伴い潮止しおどめ村大字二丁目となった。二町目村の小名は上・下・新田に分れ、上は上二町目、下は下二町目、新田は若柳わかやなぎと呼称される。南北朝期から戦国期に至る板碑五三基(市域総数一二七基)が分布し、上二丁目には貞治七年(一三六八)最古に四六基、下二丁目には文明六年(一四七四)を最古に五基、若柳には延徳二年(一四九〇)の二基がある。とくに上二丁目には、中世の民間信仰が忍ばれる十三仏種子月待板碑や永享九年(一四三七)の十三仏種子板碑、享禄五年(一五三二)の阿弥陀三尊種子板碑がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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