五言絶句(読み)ごごんぜっく

精選版 日本国語大辞典 「五言絶句」の意味・読み・例文・類語

ごごん‐ぜっく【五言絶句】

〘名〙
漢詩体の一つ。一句五言で、四句からなる近体詩中国初唐形式が定まり、以後盛んに行なわれた詩形五絶
作文大体(1108頃か)「五言絶句連韻略頌云発平声、他声可知之
② (籤(くじ)文句が五言四句からなるところから) 江戸上野の寛永寺おみくじ。大悲籤(だいひくじ)
※雑俳・柳多留拾遺(1801)巻一〇「両大師五言絶句でものを云ひ」

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デジタル大辞泉 「五言絶句」の意味・読み・例文・類語

ごごん‐ぜっく【五言絶句】

中国の唐代に完成した近体詩の一。五言の句が4句からなる漢詩。五絶。→絶句

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「五言絶句」の意味・わかりやすい解説

五言絶句
ごごんぜっく

絶句

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世界大百科事典(旧版)内の五言絶句の言及

【五言詩】より

…中国の詩体名で,五字(5音節)句によって構成された詩を言い,七言詩とともに長く中国詩の主要形式であった。押韻・平仄(ひようそく)・対句および句数(偶数句)によって,古体の五言古詩と,今(近)体の五言律詩・五言排律・五言絶句に分類される。律詩は8句,排律は10句以上,絶句は4句より成り,平仄に規定があり,同じ韻をふまねばならず(一韻到底という),律詩・排律は中で対句を用いる必要があるが,古詩は句数が一定せず,平仄に規定がなく,押韻も途中で換韻することが可能である。…

【絶句】より

…中国詩の詩体の一つ。4句で完成するもので,五言絶句,六言絶句,七言絶句の3種類がある。絶句ということばは,元来は古詩,もしくは古楽府(がふ)の長編の詩の中から連続する4句をとりあげて独立させ,その部分のみを朗誦する形にしたものであって,そうした絶句の例としては《玉台新詠》(梁の徐陵の撰)の中の〈古絶句四首〉を求めることができる。…

※「五言絶句」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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