五郎丸歩(読み)ごろうまるあゆむ

知恵蔵 「五郎丸歩」の解説

五郎丸歩

日本のラグビー選手。1986年3月1日生まれ、福岡県福岡市出身。身長185センチメートル。体重99キログラム。ヤマハ発動機ジュビロ所属。国と国の代表同士が戦う試合出場した回数(=日本代表キャップ)は57(2015年10月12日現在)。ポジションフルバック。ゴールキッカーも務める。
3歳でラグビーを始め、みやけヤングラガーズ、筑紫丘ラグビークラブジュニアスクールに所属。高校は佐賀県立佐賀工業高校へ進み、ラグビー部に入部する。高校時代は3年連続して花園ラグビー場で行われた全国大会に出場。チームはいずれもベスト8入りを果たしている。2004年に早稲田大学スポーツ科学部へ進学し、ラグビー蹴球部では1年からフルバックのレギュラーポジションを獲得。4年間で3度の大学日本一に貢献する。卒業後はラグビートップリーグヤマハ発動機へと進み、2011~12シーズンは182得点で得点王、172得点でベストキッカーに。続く12~13シーズンも160得点で得点王、155得点でベストキッカーとなり、2シーズン連続して二つの個人タイトルを手にした。
大学2年生だった05年には日本代表へ選出され、同年4月16日に行われたウルグアイ代表戦に途中出場して初キャップを獲得。14年5月17日にはアジア五カ国対抗の韓国戦において17得点をマークし、キャップ対象試合通算得点426の日本代表新記録を樹立した。15年には、イングランドで行われた「ラグビーワールドカップ2015」の日本代表メンバーに選ばれ、自身初となるワールドカップに出場。チームは3勝1敗の好成績ながら勝ち点で及ばず、1次リーグで敗退となったが、その1次リーグ4試合全てにフル出場してチームに大きく貢献した。特にペナルティーゴールやトライ後のコンバージョンの際には、グラウンドボールティーなどで固定して蹴るプレースキックのキッカーを任され、1次リーグ4試合では単独最多の13ペナルティーゴールに成功。その際のルーティンワークにおける始動前の手の形が大きく注目され、それを真似る人が続出するなどして知名度が一気に上がる結果となった。
プレーキックのみならず、ペナルティー後のタッチキックや試合の流れの中でのキックにも光るものがある。飛距離が出るのでハーフウェイライン付近からペナルティーゴールを狙ったり、自陣ゴールエリア近辺でのピンチの場面において陣地を大きく押し戻したりするキックもよく見受けられる。
また当たりに強く、攻撃面ではライン参加して相手のディフェンスを切り裂くプレーを得意としており、守備面では特にハイボールのキャッチにうまさを見せる

(場野守泰 ライター/2015年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

知恵蔵mini 「五郎丸歩」の解説

五郎丸歩

ラグビー選手。1986年3月1日、福岡県生まれ。185センチ、100キロ。ポジション、フルバック。3歳でラグビーを始め、佐賀工業高校時代には全国高等学校ラグビーフットボール大会に3年連続出場した。2003-04年シーズン、高校日本代表となる。続いてU19日本代表、学生日本代表、U21日本代表、U23日本代表、日本A代表となり、早稲田大学在学中の2005年、19歳でラグビー日本代表に初めて選出された。08年、トップリーグのヤマハ発動機ジュビロに入団。11-12年・12-13年シーズンの2季連続で、得点王、ベストキッカー、ベスト15に選出。13-14年シーズンはベスト15に選出された。14年1月現在、日本代表キャップ(国代表戦出場)数は33。

(2014-2-27)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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