井口明神社(読み)いのくちみようじんしや

日本歴史地名大系 「井口明神社」の解説

井口明神社
いのくちみようじんしや

[現在地名]西区井口明神二丁目

小己斐こごい明神ともいわれ、以前は井口村南の海岸近くにある小島に鎮座したが、大正二年(一九一三)山際に鎮座する大歳おおどし神社に合祀された。旧鎮座地の対岸には小己斐峠があり、小己斐明神の名は島および付近一帯を示す地名としても使用された。「芸藩通志」に「小己斐神社」とあり、大己貴・少名彦を祭神とする。

昔、厳島神社建立の用材がここに集められ、刻印を押して発送したことから刻印の明神とよばれたが、寛政三年(一七九一)己斐こい村の者が阿瀬波あせば沖に新開を築き己斐村の旭山あさひやま神社の分身を併せ祀り新開の守護神としたことから、小己斐明神と称するようになったという(佐伯郡誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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