井波城跡
いなみじようあと
[現在地名]井波町井波・松島
八乙女山の北麓、井波の町並を見下ろすように張出した台地の北端、現井波八幡宮一帯に所在した。礪波城ともいう。戦国期末まで礪波地方の一向宗の拠点で、城郭的形態をもっていた瑞泉寺を引継いで築かれた。城の東側の東大谷川を天然の堀とし、背後を峻険な八乙女山によって守られている。前身の瑞泉寺に拠る一向宗徒は、文明一三年(一四八一)二月山田川において福光城主石黒勢と戦いこれを破ったが、この時には寺の周囲に堀も土塁もなかったという(闘諍記)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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