井芹村(読み)いせりむら

日本歴史地名大系 「井芹村」の解説

井芹村
いせりむら

[現在地名]熊本市花園はなぞの五丁目

東を井芹川が南流し、起伏に富んだ地形をなす。東は京町きようまち村・池亀いけがめ村、北は中尾なかお村に接する。元亨四年(一三二四)二月一三日の沙弥道覚所領処分状案(三池文書)に「田地二丁いせ里のひき田」とみえ、道覚は次男左近大夫貞政に鹿子木西かのこぎにし庄内の当地などを譲り、京都・関東への公事は惣領配分に従って、田数に任せて勤仕せよとしている。年月日未詳の鹿子木東庄本家大覚寺殿御領注文(詫摩文書)によれば、「いセり」に郷役人一人がいたが、当村は鹿子木西庄に属していたと考えられるので、この「いセり」が当村をさすかは不明。

慶長九年(一六〇四)九月の検地帳では田方七町八反五畝余・畠方二八町四反二畝余、分米三二四石三斗とあり、神主の田畠合計二町二反二畝余、分米二〇石八斗余をみる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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