化学辞典 第2版 「亜硝酸イソペンチル」の解説
亜硝酸イソペンチル
アショウサンイソペンチル
isopentyl nitrite, isoamyl nitrite
C5H11NO2(117.15).(CH3)2CHCH2CH2ONO.イソペンチルアルコールに塩化ニトロシルNOClを作用させるか,塩化イソペンチルに亜硝酸銀を作用させると得られる.淡黄色の果実臭をもつ揮発性液体.沸点97~99 ℃.冷暗所に保存する.容易に加水分解されて亜硝酸となるので,ジアゾニウム塩,ニトロソ,およびイソニトロソ化合物の合成に用いられる.血管拡張,平滑筋弛緩などの作用をもち,医薬品として狭心症に用いられる.亜硝酸イソペンチルを主成分として,ペンチルアルコール部分の異性体を含むものを,薬局方で亜硝酸イソアミルとよんでいる.[CAS 110-46-3]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報