今井津
いまいのつ
京都平野を流れ周防灘へと注ぐ祓川の河口付近一帯をさし、今居津とも記される。祓川左岸の集落を示す狭義の今井および西の金屋、右岸の真菰・元永・沓尾・蓑島などの集落を含む。内湾に近接し、かつ河口であるという立地から、古くから港湾都市的な場として機能してきた。それを象徴するのが中世以前の創建と伝える今井津祇園社(現須佐神社)と祇園祭である。また今井津金屋を中心として、鋳物師らが集住していた。応永二一年(一四一四)一二月二一日の銘をもつ現山口市熊野神社旧蔵の梵鐘は「今居」の藤原昌久が鋳造している(日本古鐘銘集成)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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