仏子村(読み)ぶしむら

日本歴史地名大系 「仏子村」の解説

仏子村
ぶしむら

[現在地名]入間市仏子

加治かじ丘陵北麓にあり、北境を入間川が東流する。南は入間郡小谷田こやた村・新久あらく村など、西は高麗こま阿須あず(現飯能市)、北は入間川を挟んで同郡野田のだ村。耕地は丘陵麓から入間川沿いの低地に集中し、下谷しもやぬき村と小谷田村から東流する深沢ふかさわ悪水が水田を潤して入間川に入る。中央を中山なかやま道が東西に、丘陵南麓に至る里道が南北に通る。入間川に渡場三ヵ所があり、下流から篠井ささい(現狭山市)と結ぶしもの渡(現新豊水橋上流)、中の渡(現中橋)、上の渡(現入間上橋と西武池袋線の間)とよばれる。永禄年間(一五五八―七〇)と推定される六月三日付北条氏康判物(山口県金子家文書)に「仏師村」とみえ、三貫文の地が本領分として金子大蔵少輔(家長)・同新五郎(充忠)安堵が約束されている。江戸時代には高麗こま郡加治領に属した(風土記稿)。田園簿では田二三石余・畑六三石余、幕府領。宝永三年(一七〇六)以降旗本鈴木領(「寛政重修諸家譜」など)。慶長三年(一五九八)六月、青山菅右衛門ほか二人により検地が行われ、年貢は青梅陣屋へ納入したという(風土記稿)。寛文八年(一六六八)検地帳(桑原家文書)によれば総反別五三町二反余、うち屋敷二町五反余・畑三〇町余で田は皆無

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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