仕初め(読み)シゾメ

デジタル大辞泉 「仕初め」の意味・読み・例文・類語

し‐ぞめ【仕初め/為初め】

はじめてすること。手始め
仕事始め」に同じ。
江戸時代歌舞伎劇場で、元旦から3日間行った行事翁渡おきなわたし子役の踊り初めなどのあと一同手打ちをする。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「仕初め」の意味・読み・例文・類語

し‐ぞめ【仕初・為初】

  1. 〘 名詞 〙
  2. はじめてすること。
  3. 江戸時代、歌舞伎劇場で、元旦から三日間行なった行事。翁渡し、巻触れ、子役の踊り初めなどの後、列座一同で吉例の手打ちをするもの。
    1. [初出の実例]「扨仕初と仕り升して子役の花踊を御覧に入れ升、と口上の内に」(出典:絵本戯場年中鑑(1803)上)
  4. 仕事はじめ。

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世界大百科事典(旧版)内の仕初めの言及

【歌舞伎】より

…このように,劇場の興行は一種の年中行事のような約束を踏まえて運営されていたのである。 上記の興行のほかに,正月1日の仕初め(しぞめ)(式三番叟),2月初午の稲荷祭,5月28日の曾我祭,6月の土用休み,9月12日の世界定め,10月17日の寄初(よりぞめ),12月10日ごろの顔見世狂言舞納(まいおさめ)などを加えて,〈芝居年中行事〉と呼んでいた。 劇場が毎月一興行を行うようになったのは大正以後のことで,松竹は専属俳優を毎月出演させる慣習を作った。…

※「仕初め」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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