代数的位相数学(読み)だいすうてきいそうすうがく(その他表記)algebraic topology

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「代数的位相数学」の意味・わかりやすい解説

代数的位相数学
だいすうてきいそうすうがく
algebraic topology

代数的位相幾何学あるいは組合せ的位相幾何学ともいう。単に,位相幾何学とかトポロジーという場合,この分野をさすことが多い。抽象代数学の方法を用いて,位相多面体,その単体分割による複体,代数的複体などを対象とし,それらの位相的性質を研究する位相数学の一分野であり,ホモロジーホモトピー理論がそのおもな研究領域である。たとえばホモロジーの理論では,曲面記号で表わされた有限個の小片に分割して考えるが,こうすることで各小片の間に,代数的に取扱える関係が生じるからである。また代数的位相数学は,L.ブローエル不動点定理を導くなど,数学の他の多くの分野にも重要な意味をもっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android