代替物・不代替物(読み)だいたいぶつふだいたいぶつ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

代替物・不代替物
だいたいぶつふだいたいぶつ

法律上、取引ないし権利の客体としての物を分類するに際し、民法は、動産・不動産、主物・従物、元物(げんぶつ)・果実を定めている(85条~89条)。これ以外にも説明の便宜のために、文献上、いくつかの区別がなされている。たとえば土地や靴のように、その物の個性に着目して取引が行われる場合に、その物は不(非)代替物であるといっている。これに対して金銭の貸借(消費貸借、民法587条)や預金契約(消費寄託、同法666条)における金銭のように、その物の個性に着目されず、種類、品質、数量によって取引の客体が定められ、同種、同等、同量の物に置き換えられる性質の物を代替物といっている。不代替物・代替物の区別と特定物・不特定物の区別はほぼ一致するが、靴などでも商品としての大量取引では不代替物が不特定物として取引されることもあるし、封入された金銭のように代替物でも特定物とみられる場合がある。[伊藤高義]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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