新撰 芸能人物事典 明治~平成 「仲みどり」の解説
仲 みどり
ナカ ミドリ
- 職業
- 女優
- 生年月日
- 明治42年 6月18日
- 出生地
- 東京市 日本橋区(東京都中央区)
- 学歴
- ウェルミナ女学院(大阪女学院高)卒 女子英学塾(津田塾大学)中退
- 経歴
- 父は東京・日本橋の老舗塗料問屋・熊野屋の2代目で、関東大震災に被災して一時大阪に在住。女子英学塾(津田塾大学)を中退後、剣劇の手伝いやカフェー経営を経て、昭和6年プロレタリア演劇研究所の第一期生となる。のち東京左翼劇場に所属し、9年同劇場が中央劇場に改名した際に行われた記念公演「斬られの仙太」でお蔦役を演じ、好評を博した。15年新築地劇場、17年苦楽座に転じ、さらに20年には移動劇団桜隊に参加。同年8月6日巡業で訪れた広島で原爆に遭い、爆心地から700メートルの堀川町で被爆。8日夕方に広島駅から復旧された最初の列車に乗り込み、10日朝に帰京。16日東京大学附属病院に入院、世界で初めての原爆症患者と診断されたが、病状が好転しないまま24日に亡くなった。死後、臓器標本の一部やカルテが米軍に接収されたが、48年返還された。被爆60年後の平成17年、広島大学原爆放射線医科学研究所からカルテの英訳報告書が発見された。
- 没年月日
- 昭和20年 8月24日 (1945年)
- 伝記
- 「仲みどり」をさがす旅 青木 笙子 著(発行元 河出書房新社 ’07発行)
出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報