仲宗根源和(読み)ナカソネ ゲンワ

20世紀日本人名事典 「仲宗根源和」の解説

仲宗根 源和
ナカソネ ゲンワ

大正・昭和期の社会運動家 元・沖縄民主同盟委員長。



生年
明治28(1895)年10月6日

没年
昭和53(1978)年10月18日

出生地
沖縄県本部間切渡久地村

学歴〔年〕
沖縄師範〔大正4年〕卒

経歴
大正10年頃上京して小学教員となり、また日本社会主義同盟や暁民会に参加。11年共産党に入り、12年検挙され禁錮10カ月に処せられた。その後左翼関係の出版社を経営し15年「無産者新聞」が発行されると編集責任者となる。しかし、第一次共産党事件で入獄、出獄したあとは運動から離れた。昭和8年ごろから空手関係書の出版を手がけた。17年沖縄県議に当選戦後の22年には沖縄民主同盟を結成して親米派となった。著書に「沖縄から琉球へ」、共著に「空手道入門―攻防拳法」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「仲宗根源和」の解説

仲宗根源和 なかそね-げんわ

1895-1978 大正-昭和時代の政治家
明治28年10月6日生まれ。東京堺利彦(さかい-としひこ)らと共産主義運動にたずさわり,大正12年第1次共産党事件で検挙,投獄される。昭和17年沖縄県会議員。22年沖縄民主同盟を結成し,琉球(りゅうきゅう)独立を主張した。昭和53年10月18日死去。83歳。沖縄県出身。沖縄師範卒。著作に「沖縄から琉球へ」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の仲宗根源和の言及

【暁民共産党事件】より

…11月首都の陸軍特別大演習中,民家に分宿している兵士あてに〈軍人諸君に〉〈上官に叛け〉などという反戦ビラを送ったり,全国主要都市でマッチ箱ぐらいの大きさのポスター(伝単)を街の電柱や便所の壁などにはりつけるや(モスクワにも届き,極東民族大会文書集に掲載),いっせいに検挙された。近藤らが1921年8月20日ごろ,無産社の仲宗根源和らも加えて〈暁民共産党〉を結成したという誤認に基づき,治安警察法の秘密結社罪が近藤,高津,高瀬,仲宗根ら8名に適用された。また,出版法の朝憲紊乱(びんらん)罪は赤瀾会の堺真柄,仲宗根貞代らのほか,《労働運動》同人寺田鼎にも及ぼされた。…

※「仲宗根源和」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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