伊折村（読み）いおりむら

日本歴史地名大系

伊折村
いおりむら

• 長野県：上水内郡
• 中条村
• 伊折村

[現在地名]中条村大字御山里（みやまさ）

地京原（じきようはら）村の西に接し、和佐尾（わさお）村（現小川村）と境する。虫倉（むしくら）山（一三七八メートル）の南の山下に位置する。村名の初見は、慶長七年（一六〇二）の川中島四郡検地打立之帳（小柳文書）に「四百五拾石五斗五升六合　伊折村」とある。元禄の松城領高辻帳の添目録（大日方文書）によると、元禄以前から清水（しみず）村・大田（おおた）村・栃倉（とちくら）村・下屋敷（しもやしき）村・外小手屋（そでこてや）村・小手屋村・追平（おいでら）村・中上（なかかみ）村・荒井（あらい）村・田沢（たざわ）村・沢尻（さわじり）村・辻（つじ）村・稗田（ひえた）村・中尾（なかお）村など一四ヵ所の枝村ができていた。

伊折村
いおりむら

• 富山県：中新川郡
• 上市町
• 伊折村

[現在地名]上市町伊折

早月（はやつき）川上流の山間部段丘上に位置し、同川を挟み対岸は蓬沢（よもぎざわ）村。草分は甚右衛門といい、木地屋の一団が蓑輪（みのわ）村（現滑川市）辺りから永禄九年（一五六六）頃移住したと伝える。「白萩小史」によると江戸初期の越中国絵図に、伊折の奥山付近に「さらさら越と申伝候」とあり、佐々成政のさらさら越の道とも伝えているという。正保郷帳では高二五石余、畑方のみで一町七反余。寛文一〇年（一六七〇）の村御印によれば草高五四石、免二ツ六歩、小物成は山役四三匁・蝋役四匁・臼木呂役五三匁余、薪木呂役一四七匁余（六五匁余退転）とある（三箇国高物成帳）。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」