伊自良館跡(読み)いじらやかたあと

日本歴史地名大系 「伊自良館跡」の解説

伊自良館跡
いじらやかたあと

[現在地名]美山町中手

中手なかんての東南方、字タチにあり、味見あじみ川とその支流外堀に利用している。東西約三五メートル、南北七〇メートルで、現在土居跡は道路敷となり、その外周には内堀としての水路がわずかに残る。

越前国城蹟考」に「伊自良屋敷跡、時代不知伊自良次郎左衛門歟、中手村ニ在」と記される。伊自良氏は美濃国伊自良城(跡地は現岐阜県山県郡伊自良村)に居住した豪族であるが、「太平記」巻一九(新田義貞落越前府城事)三峰みつみね(跡地は現鯖江市)にこもる宮方に三〇〇余騎をもってはせ加わった伊自良次郎左衛門尉の名がみえ、これ以降、越前に土着したらしい。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android