伏山村(読み)ふしやまむら

日本歴史地名大系 「伏山村」の解説

伏山村
ふしやまむら

[現在地名]海南市重根しこね

山地を北流する日方ひかた川は谷底平野に出て西に向きを変えるが、その曲流地の北東に位置する。東はかめの川流域と日方川流域の分水界にあたる。名草なくさ郡に属し、北東は坂井さかい村、西は大谷おおたに村に接する。重禰しこね郷に含まれた地で、地名は天正六年(一五七八)二月吉日書写の禅林寺所務帳(禅林寺文書)にみえるが、永正一五年(一五一八)二月五日付の土屋正久下地売渡状(同文書)に「重禰郷百草之森之西せマチ四ツ、東ハ限ル百草之森、西ハ限岸、南ハ限アせヲ、北モアせヲ限ル」とあり、続けて「右件下地者、雖為重根之郷之内、辰辺池之堤の上かさ領ニ、坂井之郷江為出下地也」と記される。百草ももくさの森は当地にあるのちの百草神社(現千種神社)のことで、これはその西側の地についての売渡状である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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