百草(読み)ヒャクソウ

デジタル大辞泉 「百草」の意味・読み・例文・類語

ひゃく‐そう〔‐サウ〕【百草】

いろいろの草。千草。ももくさ。
黄柏おうばくのほか数種の生薬の水浸エキスで製した胃腸薬信州御岳山のものが有名御百草おひゃくそう

もも‐くさ【百草】

多くの草。いろいろの草。千草ちぐさ
「―の花のひもとく秋の野を」〈古今秋上

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精選版 日本国語大辞典 「百草」の意味・読み・例文・類語

ひゃく‐そう‥サウ【百草】

  1. 〘 名詞 〙
  2. いろいろの草。多くの草。ももくさ。千草。
    1. [初出の実例]「百草霑恩心竊侍」(出典:江吏部集(1010‐11頃)下・菊花未開)
    2. [その他の文献]〔荘子‐庚桑楚〕
  3. 百種薬草を煮つめ練って作った胃腸の薬。信濃(長野県)の御嶽山のものが有名。百草霜(ひゃくそうそう)
    1. [初出の実例]「けさ百さうの草ともとらせらるる」(出典:御湯殿上日記‐長享三年(1489)五月五日)
    2. [その他の文献]〔本草綱目‐草部・雑草〕

もも‐くさ【百草】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 種々の草。たくさんの草。千草(ちぐさ)
    1. [初出の実例]「ももくさの花のひもとく秋の野に思ひたはれむ人なとがめそ〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)秋上・二四六)
    2. 「夫婦ともにももくさをとる手に付て」(出典:幸若・いるか(寛永版)(室町末‐近世初))
  3. 一〇〇種の薬草を煮つめて練った胃腸薬。ひゃくそう。
    1. [初出の実例]「白き物こそ黒くなりけれ 百草を入るやうすき帋袋〈貞徳〉」(出典:俳諧・犬子集(1633)一七)
  4. ( 「ももぐさ」とも ) 植物まつ(松)」の異名。〔藻塩草(1513頃)〕

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動植物名よみかた辞典 普及版 「百草」の解説

百草 (モモグサ)

植物。マツ科マツ属の常緑高木の総称。マツの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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