伝法会(読み)デンポウエ

デジタル大辞泉 「伝法会」の意味・読み・例文・類語

でんぽう‐え〔デンポフヱ〕【伝法会】

真言宗で、教義のよりどころとする経論疏などを講論する法会。承和14年(847)東寺実慧が初めて行ったもの。

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精選版 日本国語大辞典 「伝法会」の意味・読み・例文・類語

でんぼう‐えデンボフヱ【伝法会】

  1. 〘 名詞 〙 仏語空海の真言宗に許された年分度者三人(金剛頂業・胎蔵業・声明業の三業をそれぞれ行なうもの)の定めにのっとり、令法久住のため、毎年春秋の二回、東寺・高野山根来寺の諸大寺で開かれた、真言宗の依用(えよう)する経・律・論・疏の講演の法会。
    1. [初出の実例]「天平勝宝八年三月五日はしめて伝法会を此寺に行ふ」(出典:観智院本三宝絵(984)下)

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世界大百科事典(旧版)内の伝法会の言及

【寺事】より

…また反面,多宗派に共通の法要形式を同一の目的で勤修する場合でも,行事の名称は必ずしも同一とはならない。たとえば,僧侶の学識試第を目的として竪義論義を勤修する場合,行事の名称を華厳宗では方広会(ほごえ),法相宗では慈恩会(じおんね),天台宗では法華大会(ほつけだいえ),真言宗豊山派では伝法大会(でんぼうだいえ)(伝法会)と称する類である。
[寺事の規模と法要のかたち]
 寺事催行の規模はさまざまである。…

※「伝法会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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