伺い(読み)うかがい

精選版 日本国語大辞典 「伺い」の意味・読み・例文・類語

うかがいうかがひ【窺・伺】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「うかがう(窺)」の連用形の名詞化。古くは「うかかい」 )
  2. [ 一 ] ( 窺 )
    1. そっとのぞき見ること。様子を見ること。
      1. [初出の実例]「人のうかがひなどするに、尋ね出でられて」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
    2. 敵陣の様子をひそかに探ること。また、その人。まわしもの。間者(かんじゃ)間諜(かんちょう)。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
  3. [ 二 ] ( 伺 )
    1. 神仏目上の人などに指図・意見を仰ぐこと。特に、人民下級役人官庁から、幕府・政府や上級の官庁に指示を仰ぐこと。
      1. [初出の実例]「大目付・御目付え 諸願諸伺等」(出典:御触書天明集成‐二四・天明六年(1786)九月)
    2. 「問うこと」「聞くこと」「訪問すること」などの謙譲語で、相手を敬って用いる。
      1. [初出の実例]「さじかげんのうかがゐ、薬とりに通い」(出典:浮世草子・新色五巻書(1698)一)
    3. 機嫌伺いの客。
      1. [初出の実例]「うかがいに下女めしびつをひっかかへ」(出典:雑俳・柳多留‐一一(1776))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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