住み渡る(読み)スミワタル

デジタル大辞泉 「住み渡る」の意味・読み・例文・類語

すみ‐わた・る【住み渡る】

[動ラ四]
ずっと住みつづける。1か所に長く住む。
たちばなの林を植ゑむほととぎす常に冬まで―・るがね」〈・一九五八〉
男が女のもとに通いつづける。
「忠房のぬしのむすめ東の方を、としごろ思ひて―・りけるを」〈大和一一

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「住み渡る」の意味・読み・例文・類語

すみ‐わた・る【住渡】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. ひとつ土地、家などに住み続ける。長く住む。住みつく。
    1. [初出の実例]「終日(ひねもす)に 鳴けど聞きよし〈略〉わが屋戸(やど)花橘に 住渡(すみわたれ)鳥」(出典万葉集(8C後)九・一七五五)
  3. 女性のもとに男が通い続ける。
    1. [初出の実例]「式部卿のみこ、閑院の五のみこにすみわたりけるを」(出典:古今和歌集(905‐914)哀傷・八五七・詞書)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android