佐味虫麻呂(読み)さみの むしまろ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「佐味虫麻呂」の解説

佐味虫麻呂 さみの-むしまろ

?-759 奈良時代官吏
神亀(じんき)2年唐(とう)(中国)からもたらされた甘子(かんし)(ミカン一種)の種子をうえて結実させたことにより従五位下。6年長屋王の変のとき,六衛(りくえ)府の兵をひきい,王の邸宅をかこむ。のち越前守(えちぜんのかみ),治部大輔(たいふ),中宮大夫(だいぶ)などをつとめた。天平宝字(てんぴょうほうじ)3年10月19日死去。

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朝日日本歴史人物事典 「佐味虫麻呂」の解説

佐味虫麻呂

没年天平宝字3.10.19(759.11.13)
生年:生年不詳
奈良時代の官人。姓は朝臣。唐からもたらされた柑子の種を植え結実させたため,神亀2(725)年11月に従五位下を賜る。天平1(729)年2月の長屋王の変では,藤原宇合らと共に衛門佐として,六衛府の兵を率い王宅を囲んだ。中務少丞,備前守,中宮大夫などを歴任最高位は従四位下。

(館野和己)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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